PGC.journal

ごあいさつ

同窓会会長
池山 正仁

同窓生の皆様におかれましては、益々ご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
1月1日に発災した能登半島地震に際し、被災された同窓生の皆様には衷心よりお見舞い申し上げます。
さて、昨年3月13日に3年続いたコロナ禍が明け(5類に引き下げとなり)、医療界は、今後さらに自分と他者との関係性や所属感を大切にする共同体感覚を高めながら、連携・連帯・連綿をテーマに、すべての職種がそれぞれの枠組みを超えて一体的に行動することが求められています。2022年8月にスタートした「一から学ぶWebセミナー」も、同窓生の皆様の多様なニーズにお応えできる豊富なラインナップを取り揃えることができるようになり、ニューノーマル時代に対応できていると高い評価を得ております。
昨今、健康寿命延伸を念頭に、オーラルフレイルへの関心が高まり、歯科医師だけでなく、歯科衛生士や管理栄養士、言語聴覚士、摂食嚥下障害認定看護師など多職種が「口腔機能維持・向上」に関わるようになりました。歯科医師は、多職種協働を通して日々学び直し(リスキリング)、創り合い、高め合い、学び合い、真似し合う他者との相互作用の中で化学反応を起こすことができ、内外でより高度なシステムを構築できます。
私の夢、それは私が受けたものを社会に返すことでございます。私という人間が長い歴史の一瞬に生きた意味のあるように、本当の言葉で人と人が繋がり、尽力施求(尽くして力まず、施して求めず)の信念の下に同窓会組織を発展させていく覚悟でございます。
皆様とのふれあいを通してこそ伝えられる気持ちがありますし、それぞれの幸せの形を見つめ直すことで、お一人お一人の想いを丁寧に紡いでまいります。
本会学術活動におきましても、同窓生の皆様が、楽しく、生きがいを実感しながら安心して診療が継続できるよう、時代の流れを見極めつつ、慎重かつ大胆に会務運営を進めてまいりますので、引き続き皆様のご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

P.G.C.実行委員長
牧野 真也

同窓生の皆様におかれましては、平素から本会の学術活動にご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
すべてが幸せ色に変わるキーワードとして、そ・わ・かの法則、き・く・あの実践という著作家小林正観さんの言葉があります。「そ」は掃除、「わ」は笑い、「か」は感謝、「き」は競わない、「く」は比べない、「あ」は争わない、をそれぞれ意味しています。いつでもどこでも実践できる、楽しく生きるための特効薬。トイレ掃除をしていると、お金が流れ込み、いつも笑いを忘れないと、心身共に健康になる。「ありがとう」を言い続けると、悩みが消える。
「人間の最大の悩みは対人関係である」と心理学者アドラーが述べているように、社会が医療人に求めているのは、納得に導くコミュニケーション能力です。『見返りを求めて評価される』から『仲間と繋がって共同体感覚を高め、誰かの幸せを願う』ことで歯科医師の度量が深くなっていきます。
昨年1月当時のトヨタ自動車豊田章男社長(現会長)が社員に向けて4つの願いを掲げました。❶ 何か新しいことを学ぶ ❷ 仲間同士で高みを目指し、チャレンジの大切さを学ぶ ❸ 仕事以外の時間を楽しむ ❹ 「ありがとう」と「笑顔」を忘れない。肝に銘じたいですね。
本年のテーマは『事上磨練』でございます。中国明代の儒学者、王陽明の故事から生まれた言葉で、真の学問は日々の実践を通して知識・精神を磨くことにあるという意味です。本年も名だたる鉄壁の講師陣をお招きいたしましたので、皆様のご参加もお待ちしております。
成人の勉強時間の平均値は6分。ほとんどの成人はゼロです。日々の仕事に追われ、根っこに学びの楽しさがないからなのでしょうが、医療は勉強(学び)が必須 です。医学と医療の違い、それは戦術と全体的な戦略の違いに通じます。いくら知識を積み重ねても、それが有機的に繋がり、組み合わされなければ、病に対する戦略を持つことはできません。それを養うのが、経験知、閃き、高い志に基づく直観 です(帯津良一先生)。
卒後研修の目的はその戦略的直観を養って、自己実現と社会貢献を果たすことと考えられます。歯科医師や歯科衛生士も、医療を提供する視点から学び続ける必要があります。
本年のテーマは『事上磨練』でございます。多角的な専門分野から鉄壁の講師陣をお招きいたしましたので、歯科医師だけでなく、大勢のコ・メディカルスタッフのご参加もお待ちしております。