●日時:2022年10月16日(日)13:30~16:30
●講師:西田 亙 氏
これから超高齢化社会のピークを迎える日本は、「認知症と介護」がもたらす国難に直面することになる。しかも、この国難は今の現役世代ではなく、私達の子や孫の世代に莫大な税金、保険料となって降りかかる。
演者は、これから到来する国難に打ち勝つ鍵は、歯科医療が握っていると信じているが、本講演ではその考えに至った背景や、解決の鍵口を様々な研究成果や、医科の視点から紹介したい。
合わせて、令和の時代に求められる歯科医科連携についても考察する。平成30年に誕生した診療情報連携共有料は、医科歯科双方の点数表に同時に記載されたが、医科点数表には”歯科診療を担う別の保険医療機関の求めに応じ”という条件が付されている。すなわち、平成30年において国は公式に「歯科医科連携」の推進を決定し、歯科界にこれを求めたのである。
しかし、残念なことに4年を経過しても、いまだに診療情報連携共有料の存在を知らない医師がほとんどを占め、積極的に活用している歯科医師も少数派である。そこで、診療情報連携共有料120点をどのように活用すれば良いのか?歯科医師はどのような文面で照会状を書けば良いのか?本講演では、その具体的な方法を提案する。
にしだわたる糖尿病内科 院長
日本糖尿病学会糖尿病専門医、医学博士
令和4年10月16日(日)第2回PGCが開催されました。
午前の部は歯学部楠本校舎で実出席とWeb受講によるハイブリット開催でした。講師に国立モンゴル医学・科学大学 客員教授 岡崎好秀先生をお招きし、演題名『歯科の世界はこんなに面白い 小児歯科診療から食育、こどもの口腔機能まで』でご講演いただきました。
名台詞「子供の心に貯金をすること」から岡崎先生の軽快な講演が始まりました。
保健指導において、生命力のある口を育てる事を目標とすべきであり、乳児期から獲得していく口腔機能の①嚥下②捕食③咀嚼の順番が重要である事を下記の3つの例で説明されました。
最後に「仕事とは自分を高める最高のツールである」と明言されていました。数々の岡崎先生の名言を胸に、日々楽しく有意義に臨床に向き合いたいと思います。
午後の部はWeb受講で行われました。講師はにしだわたる糖尿病内科 院長 西田亙先生をお招きし、演題名『令和に求められる歯科医科連携 医科からの信頼と紹介を得るために』でご講演いただきました。
「これから超高齢化社会はピークを迎え、“認知症と介護”がもたらす国難の時代になる」とセンセーショナルなキーワードで始まりました。
「口滅べば国亡ぶ 口健やかなれば国栄う」2007年生まれの半数は107歳まで生き残るとされています。令和は炎症を通じて口腔(歯科)と全身(医科)が繋がるOral Systemic Linkを考える時代であり、それを患者にも分かりやすく伝える重要性をお話頂きました。
また医科歯科連携において、診療情報連携共有料を知らない医師が多く、歯科から提供する紹介状の具体例を提示して頂きました。こちらも併せて明日からの臨床に日々精進していきたいと思います。